工作の2S(Seiri/Seiton)

工作やプログラムでやったことをまとめていきます

コンデンサ溶接電源の自作 その1

2016年5月14日 追記 この設計ではうまく溶接できないという内容をその4でまとめてあります。

●作ろうと思ったきっかけ

仕事の延長線上(遊び)で近藤テックのマイウェルダーを使って熱電対の抵抗溶接を堪能しました。

近藤テック*1マイウェルダー

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マイウェルダーは、単相交流をトランスを通して1周期流すというシンプルな構造でした。

今回はコンデンサ充放電式なので方式はマイウェルダーとは違いますが、熱電対の残りかすが家にあるので、溶接ができる電源を造ってみようと思った次第です。

 

ただ、溶接できたからといって日常生活で得することは全くないので、フリマとかで売りつけて、その金で焼肉でも食べれたらいいなと思っています。

 

●事例を調べる

ネットに結構事例がありますね。過去トランジスタ技術にも事例がありました。

Youtube動画だと実際に溶接する様子が見れてなかなか迫力あるマシンもありました。

人によって細かい違いはありますが、

 コンデンサに 充電して ドーン!

ということは共通しています。したがって、そこを念頭に適当に設計していくことにします。

●構成を練る

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昇圧DCDCでコンデンサに充電

フィードバック電圧をマイコンADで監視

充電完了で放電スイッチ点灯

放電スイッチ押下でFETオン!

 

昇圧DCDCには秋月電気のモジュールを使っています

最大30V出力 昇圧型スイッチング電源モジュール NJW4131使用: 組立キット 秋月電子通商 電子部品 ネット通販

●回路図

KiCADを使っての初作図です。

画像として出力する方法がわからず、svgpng → jpg(pngの背景透明がアウトっぽい)としたらギリギリ数字が読めるかなレベルになりました。f:id:kt-marshal:20160504144839j:plain

 

●プログラム

自作溶接1プログラム.zip - Google ドライブ

とってもシンプルになっています。(一言で言えば手抜き)

 ADC、Timer0、FVRの自作ライブラリも同梱しています

●検証してみる

ブレッドボードで検証をしました。(ブレッドボード写真はどっかいった)

放電すると電源電圧が瞬間持ち上がる問題

どうやらFETのソースを電源GND端子から遠いところに配置したせいで、急な放電電流により電位差がでていたようでした。根元に配線しなおすことでキレイに解決しました

また、波形右側のギザギザもコンデンサのGNDを同じく電源近くに配線しなおすことで直りました。

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実際に熱電対を交差させた状態で放電したところ、火花が散りくっつきました。

(画像があったはずがどっかいき、電対もどっかいった)

爆裂の一歩手前レベルのようでややもぎれ状態でした。レベル、加圧を管理できればきれいにつくのではないかと思います

 

次回は基板製作とケーシング、電極製作をめどにまとめる予定です

なんか画像がごっそり消えたような気がするのは気のせいかな

 

●溶接について思い出す

仕事の延長線(遊び)の中で溶接について簡単に勉強もしました。

  • 溶接電流
  • 加圧力*2
  • 時間

の3つを管理することが重要で、単純に I^2Rt[J] の発熱量Hの公式に当てはまります。(異金属であれば電流方向もペルチェ効果の影響を受け片側が溶け過ぎ、もう片側は溶け不足になるなどもある)

今回、時間と電流はコンデンサと電圧による成り行きで、ボリュームによる調整で決まりますが、加圧力は形式によってばらつくような気がします。

 

たぶん洗濯ばさみ的な物ではさめばいいんじゃないかなと思っています。

*1:参考リンク:http://www.kondo-tech.co.jp/kthlist.htm

*2:電極が溶接電流により溶けて軟らかくなるのに追従して電対を抑えることで空間を作らず一体化させる目的がある