工作の2S(Seiri/Seiton)

工作やプログラムでやったことをまとめていきます

ブラック企業研修をおえて

ブラック企業に半年ほど勤めたところ、成長できない企業の特徴をよく体験できたので、忘れないように箇条書きしておく。

問題は、問題と気づいた時にはすでに遅い。とよく言われる。
少しずつ析出する問題の端緒を、直ちに発見し、切出していく事が肝要であるが、前職ではそんな事をできる人材は一人もおらず、呆れたものだった。

組織目標があいまいで、事業が水商売状態

まず、企業とはその法人登記に事業内容を記載し、どのような事業を展開しどのように利益を上げるかを定義する。(実態は別として)
組織はそれぞれのパートを担い、リソースを以て達成に向けた行動を計画、実行する。

ブラック企業では、その目標に込められた事業目標を理解できないまま、バンザイ突撃のごとくただ取組むだけとなっており、
カミカゼが吹く時だけたまたま勝ち、強敵には常に負ける状態となっている。
それは、売上ペースの鈍化や、離職者の微増といった形で問題析出してくる。

上司の仕事がヒステリー

例えば、オフィスに「目標100件!!必達!!」と掲げてあり、
上司がヒステリーの如く職場内、従業員に叫んで祈るイメージは容易に想像がつく。
そして、達成に至るに具体的な行動と量が策定されていない事も定番である。
結果、上司のヒステリーを納める精神処方が、部下の重点目標になる。

上司の指示がそもそも解なし

上司自身の目標設定能力が著しく欠乏している事により、部下への指示もまた曖昧となる。
部下は上司の指示をよく聞き考えたとしても、取組みと達成すべき目標を定めることがそもそも不可能なのである。
シュレーディンガーの猫の如く、たまたまうまく行けば成功論という錯覚に陥っている。

上司は指示をしただけで仕事を完遂した気になっている。
そして、曖昧な期日にできていない事で前述のヒステリーになる。
正しい振り返りとは到底言えないだろう。

考えなければ事業を水商売にする

日々の業務プロセスをよく把握できていないと事業振返りもできない。
成功も失敗も要因は分からない。つまり、売上がどうして立つか、実はよくわかっていないのである。
100できたものを110、120と進めるも90、80と減らすもただの運次第となる。
水をどれほどすくえるかの、水商売。

無能が出世していく

そもそも、正しく業務プロセスを遂行できていない団体で、
成功と失敗を整理する事は誤りである。
それにも関わらず、優秀者として一定の無能が出世の階段を登っている。

無能達は自らを成功者と信じて疑わないため、手の施しようがなくなる。
そして、無能達を出世させた無能は定年退職等でもういないのである。

無能な上級幹部たちは美化した過去の武勇伝に溺れ、二度と出てくることはなく、
会社の寿命をただただ貪るだけの存在となる。

キャリアプランが見えない

無能ばかりが出世してしまい、無茶苦茶な土壌となった状態で、
今の若い人が入社をするとどうなるか。
身近な上司が次のステップ、上級幹部がさらにその上と見た時に、
決して憧れるものではない事に気づいてしまう。

ネットが常に情報共有する中で、自分のポジショニングは容易にできてしまい、
隣の青田は、自身の黒ずんだ泥田と比べ、一層青く見えてしまう。
一方、会社はそんな若手に節目ごとにやりがいを与える事を考えない。
労働時間を搾取するばかりなのである。

人を定着させる引力がない

組織や人の引力は互いに引き付けあっている。
際立った胆力がない等、他所で働く余地がなければ、上述の上司のようにブラック企業に定着もするだろうが、
優秀な人材は引力を持ち、別の大きな星へと移ることも可能である。

会社の人事機能はここをよく理解し、自社に人が留まらないのは自社の引力が弱い事だと反省しなければならない。
退職遺留は、離婚を迫る妻を暴力で黙らせていることと同じである。

文化が醸成されない

人が入っても辞める事が恒常化していると、当然文化が醸成されない。
その職場ののれんは誰が守っていますかと。
その程度ののれんであれば、下ろしてしまってもいいという話になる。

そして、そんな下では業務プロセス標準化や人材育成といった、
組織機能の付加価値は生まれない。


このような体たらくでも、自分が先頭切って変革に挑むことも検討したが、
直属の上司始め、試していくもすべてが無能で末期にあると断定。

結果として、半年少々も一切の成長をみせず、無能幹部職に貪られている会社であったので、
事実として相違ないとし、退職に舵をとって正解だった。

今後も、没落ぶりは定期的に観察していくとする。